
学資保険ってどこがいいか知ってる?

そもそも学資保険とはどんなものなのか詳しく知ってるかい?
(子ウサギ生まれるの?)
学資保険はその名の通り、子供の教育費を貯蓄する為の保険です。
- 基本的には18年間貯蓄し、大学の入学資金として利用される
- 親が死亡した場合、以降の保険料の支払いは免除される
- 子供が怪我をした場合の医療補償がついている
我が家でも第一子が誕生し将来のために「学資保険入らなくちゃ!」と思い、メリット・デメリットを片っ端から調べました。
結論を先にお伝えすると、学資保険は必要ありません。
学資保険が必要ない理由は次の通りです。
- 学資保険は無くなるリスクがある
- 途中解約で支払い金額より減るリスクがある
- 満期時に支払い金額より減る可能性がある
- そもそもお金が増えない(意味がない)
学資保険に入らなかったら学費はどうするんだ!?
その考えもごもっともです。
学資保険に入らない場合の対策も含め、この理由に至った経緯を解説していきます。
学資保険は入るべき?

学資保険は入るべきでしょうか?
そもそも「保険」とは、万が一の病気や事故に備えるものです。
しかし学資保険は将来必ず必要になるお金です。
2つの違いはおわかりでしょうか。
学資保険で重要なことは払ったお金がきちんと支払われることです。
つまりお金の補償です。
保険会社が完璧にお金の補償を行うことは出来ません。
リスク1:保険会社の倒産
保険会社もいち企業ですから倒産することもあります。
過去に1997年~2008年の11年間で8社の保険会社が倒産しています。
学資保険は子供が生まれてから大学に入るまでの18年間支払い続ける保険です。
「18年間この保険会社は大丈夫なのか」という疑問を解消する答えはないのです。
どの保険会社にもリスクはあります。
例えば銀行にお金を預けていたとして、その銀行が倒産した場合は預貯金の「1000万円+利息」は預金保険制度に守られているので確実に手元に戻ってきます。
しかし学資保険は預けた分全てが戻ってくることはありません。
専門的な計算方法などがあるので簡単に説明します。
保険会社が倒産した場合手元に戻ってくる金額は、支払いの総額の9割より少ない金額になります。
1割以上損をすることになりますね。

保険会社が倒産するなんてそうそうないでしょ?

でもその万が一に備えて保険に入っているんじゃないの?
リスク2:学資保険を途中解約した場合のリスク
保険を満期前に途中解約した場合、戻ってくるお金は払ったお金より少なくなります。
しかし万が一は突然やってきます。
学資保険を満期前に解約しなければならない事情になる場合もあるでしょう。
生命保険に関するデータを集計している「生命保険文化センター」によると、保険の解約・失効率は全体の11.2%もあります。
保険加入者の内1割以上の方がなんらかの事情で満期前に保険を解約しているのです。
これでも万が一、と言えるでしょうか。
リスク3:学資保険が減る可能性がある
学資保険が満期時に支払い総額より減る可能性もあります。
本末転倒な話に聞こえるかもしれませんが事実あります。
保険会社の経営状況が思わしくなく、サービス内容の見直しを行った場合です。
実際に支払った金額より少ない金額になり、裁判で最高裁で争った事例もあります。
最初から元本割れ(戻ってくるお金が少ない)している保険もあります。
それほど学資保険はメリットがないんです。
保険名 | 保険会社 | 返戻率 | 支払い総額 | 受取総額 |
夢見る子どもの学資保険 | アフラック | 97.7% | 307.1万円 | 300万円 |
はじめのかんぽ | かんぽ生命 | 96.5% | 311万円 | 300万円 |
とある「かんぽ生命」をオススメしているネットの記事では、元本割れのことを「安心を買ったと思えば」とありましたが11万円も払ってどんな安心を買うのでしょうか。

なんの意味があって学資保険に入っているかわからないね。

本当にそうなんだ。
「将来のため」というぼんやりとした催眠にかかっているんじゃないかと思うくらいだよ。
学資保険の利回りについて

次は預けておいたお金が増えて返ってくる「利回り」のお話です。
銀行の預貯金の利回り:約0.01%~0.35%
一般的な銀行の利回りは次の通りです。
- 普通預金:0.01%~0.1%程度
- 定期預金(5年):0.1 %~0.35%程度
続いて学資保険の利回りを見てみましょう。
学資保険の利回り:最大6.7%
保険名 | 保険会社 | 返戻率 | 支払い総額 | 受取総額 |
学資保険Ⅲ型 | ソニー生命 | 106.7% | 281.1万円 | 300万円 |
ニッセイ学資保険 | 日本生命 | 106.5% | 281.8万円 | 300万円 |
つみたて学資 | 明治安田生命 | 105.9% | 283.3万円 | 300万円 |
こども共済 | JA共済 | 104.4% | 287.3万円 | 300万円 |
夢見る子どもの学資保険 | アフラック | 97.7% | 307.1万円 | 300万円 |
はじめのかんぽ | かんぽ生命 | 96.5% | 311万円 | 300万円 |

106.7%!預けてるだけで6.7%も増えるならありなんじゃない!?

でもよく考えて。これ18年間で6.7%なんだ。
年利にすると0.48%なの。。。
様々なリスクを抱えて増える利益は年利0.48%です。
あまりお得感はありませんね。
学資保険で得られるメリットと利益


でも学資保険に入れば色々メリットもあるよ!
学資保険のメリット1:死亡の際の保険金の免除
親が死亡した場合、以降の保険料の支払いは免除されます。
と言っても残るのは300万円です。
であれば月々数百円で加入できる死亡時300万円が下りる生命保険に入った方がまだお得です。
学資保険のメリット2:なにもしなくても貯まる
なにもしないで貯蓄をしたいなら銀行の自動積立を利用した方が安心です。
- 元本割れしない
- 1000万円+金利が全額補償される
- いつ解約してもOK
自動積立にデメリットはありません。

じゃあ保険会社はなんで学資保険を売っているの?

それは営業ツールとして優秀だからだよ!
実は学資保険は営業ツールとしてとても優秀です。
保険会社と18年間という長い期間お付き合いすることになりますし、その期間に以下の商品を営業することが出来ます。
保険会社としてはメリットがある商品というわけです。
学資保険に対する一般の方の声

では一般の方々は学資保険についてどのように考えているのでしょうか。
学資保険に対して否定的な声が多く見受けられました。
学資保険は入らなくてよい?

学資保険で得られる利益は返戻率の一番大きいソニー生命で18年間で189,000円になります。
年間にすると10,500円、月間875円になります。
それくらいの金額であれば現状の生活の見直しでどうにでもなります。
生活の中で毎月支払っているお金の流れを見直すだけで年間10万円以上増やすことも出来ます。
興味のある方は下記記事をご参照ください。

学資保険は入らなくていいんだね。

将来の漠然とした不安で安心を買う気持ちはわかるけど、その内容をしっかり吟味できる知識も必要だね。
教育資金を貯めるために本当に大切なこと

こうやって学資保険について調べているあなたは子供の将来のことを考えている子供思いの方だと思います。
だからこそ、色々調べたり相談しているうちに必要のない保険にも加入してしまい生活が圧迫され、結果貯まるはずのお金も貯まらない、という最悪の状況はどうしても回避して欲しいんです。
学資保険について考えるこの機会に、家計全体を見直してみてはいかがでしょうか?
そして家計の見直しに必要なものは思いやりでも保険でもありません。
お金に対する正しい知識です。
- 今よりももっと収入を増やす方法はないですか?
- 見直すことができる支出はありませんか?
収入を増やして支出を減らせば自然と教育資金を貯まります。
食事を減らして運動すれば痩せるのと同じですね。
「みんながやってるから入る」「なんとなく不安だから入る」という思考停止の状態は誰も幸せにはなりません。今すぐやめましょう。
まとめ:学費保険は必要ない
最後までお読みいただきありがとうございました。
冒頭でも説明しましたが学資保険は必要ない、というのが私の見解です。
それでは今回の記事をまとめていきます。
- 学資保険は入るべき?→入らなくてよい
- リスク1:保険会社の倒産→過去8件ある
- リスク2:学資保険を途中解約した場合のリスク→支払い金額より減る
- リスク3:学資保険が減る可能性がある→元本割れしている商品もある
- 銀行の預貯金の利回り:約0.01%~0.35%→あまり増えない
- 学資保険の利回り:最大6.7%→あまり増えない
- 学資保険のメリット1:死亡の際の保険金の免除→生命保険で良い
- 学資保険のメリット2:なにもしなくても貯まる→自動積立で良い
- 学資保険に対する一般の方の声→保険に対し否定的
- 学資保険は入らない?→入らなくて良い
- 教育資金を貯めるために本当に大切なこと→お金の知識を学ぶ